私がまだあん摩マッサージ・鍼灸の資格を取って間もない頃、当時勤めていた治療院で、先輩にこんな愚痴をこぼしたことがあります。
「○○さんはいつも優しくて、とってもかわいいおばあちゃんだから仕事がしやすいけど、△△さんは、嫌みばっかり言って、言い方もきついし苦手です」
すると先輩は、
「○○さん、かわいいしいい人やね。あなたもかわいいおばあちゃんになれるように頑張らないとね」
いったい何で私の話になるのか、何を言われているのか分からなかったので、
「どういう意味ですか?」
と、先輩に聞いてみると、
「年を取ってから急にかわいいおばあちゃんにはなかなかなれないと思うよ、だから○○さんみたいになれるように、いまから素直で優しい人にならないとね」
そこでやっと何を言われていたのかが分かりました。人のことをあれこれ言う前に、誰にでも優しく接しなさいね、人の悪口なんて意地の悪いことをしていたらかわいくないよと、たしなめられていたんです。
あれから30年以上たちました。
ここ10年ぐらいは、施術を担当している方々に対して、あれこれと自分勝手な感想を持つことはほとんどありません。それぞれにいろんなことがあって施術を受けているのだから、苦しいことを話してくださったほうがいいと思えるようになりました。
私も少しは皆さんのお体やお気持ちに向き合い、素直な気持ちで受け止められるようになったのかな? と、都合のいい自己評価をしています(苦笑)。
「あなたもかわいいおばあちゃんになれるように頑張らないとね」
この言葉を時々思い出しながら、いまも頑張っています。
まだまだ自分の心の狭さを感じたり、つまらないことで腹が立つことも多々ありますが、
「普通のおばちゃん」
くらいにはなれているといいなと思います。