喜神・忌神

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喜神・忌神

格局(かっきょく)が出せたら、喜神(きしん)と忌神(いまがみ)を出すことができます。この格局(かっきょく)、喜神(きしん)、忌神(いまがみ)は、中国式四柱推命における肝とも言える大事な判断であり、これさえ分かれば行運(こううん)の流れを見て、さまざまなことが判断できるようになります。

喜神って? 忌神って?

最初に命式を出したときに、天干(てんかん)と地支(ちし)に出ている十干(じっかん)と十二支(じゅうにし)が、日干(にっかん)という、自分自身を表す十干にとって良い作用をしているものは喜神(きしん)であり、良くない作用をしているものが忌神(いまがみ)です。
命式に出ている十干と十二支だけでなく、全ての十干と十二支の中で、日干にとって良い作用をするものは喜神(きしん)であり、良くない作用をするものは忌神(いまがみ)です。命式だけでなく、全ての十干と十二支の喜忌(きき)を最初に出しておかないといけません。なぜなら行運には全ての十干と十二支が必ず巡ってくるからです。

喜神の通変星と忌神の通変星

十干の喜忌が分かれば、自動的にどの通変星が喜神で、どの通変星が忌神かが分かります。
◆参考  通変星

命式に喜神の通変星がたくさんあれば、まずまず良い命式であり、忌神の通変星がたくさんあれば、ちょっと苦労しそうな命式だなということに一応はなるのですが…、
命式に忌神の通変星がたくさんあったら、一生苦労ばかりするというわけではありません。行運で喜神の通変星が何年も続けて巡ってくれば、その期間はあまりストレスを感じることなく穏やかな気分になりますし、人間関係が良くなり、仕事で良い成績を出して収入が安定したり、プライベートが充実したり、すてきな恋愛ができたりと、順風満帆に過ごすことができます。
逆に命式に喜神がたくさんあっても、行運で忌神が続けて巡っているときは、気分が落ち込んだり、人間関係で苦労したり、一生懸命仕事をしているのに良い評価が得られず収入につながらなかったり、疲れがたまってプライベートの充実どころではなく、家族関係がギクシャクしたり、恋愛がうまくいかなかったりと、毎日がしんどくて面白くないことになります。

喜神がたくさんある命式だから幸せになれるとは限らない

命式には喜神がたくさんあって、行運で喜神が何年も巡っている人がいるとします。なんだかうらやましい気もしますが、この人の人生が、仕事も恋愛もうまくいって、お金持ちになって、プライベートも充実してという、素晴らしい人生になるとは限りません。
例えば命式に喜神がたくさんあるAさんという男性がいたとします。子どもの頃から素直で何でもそこそこできるので、学校ではスポーツ万能の優等生、家では両親が愛情いっぱいに何不自由なく暮らせるようにサポートしてくれます。
喜神の運気が続いているうちは、特に必死にならなくても普通にしていれば、物事がまあまあうまくいくので、苦労も躓きも回り道もなく、いつのまにか安定した職に就いて、20代で責任ある仕事をするようになりました。年収は30歳男性の平均年収よりも良い金額で、20代後半で職場結婚をしてタワーマンションの一室を購入しました。
でも、行運には必ず忌神も巡ってきます。忌神が巡ったときは、物事がなかなかうまくいかないものです。Aさんも、仕事で立て続けにミスをして降格しました。うまくいかないことが起きると、人間ストレスがたまって余裕がなくなり、ますます失敗をしてしまいます。周囲に対する配慮ができず、信頼を失います。家に帰っても家族のために尽くす余力もなく、不機嫌な態度を取り、休みの日は1日中ごろごろして過ごしています。
こうなったとき、あまり苦労も躓きも回り道もしたことがないAさんは、どうやってこのピンチを乗り越えたらいいのかが分かりません。打たれ強さがありません。自分は今まで何でもうまくやってきたんだからこんなはずじゃない、うまくいかないのは無能な同僚や部下のせいだ、自分を評価してくれない会社が悪いと、見当違いなことを考えてしまい、とうとう妻の反対を押し切って会社を辞めてしまいました。
こんな自己中心的な考えを全面に出していては、誰もAさんと仕事をしたいとは思わないでしょう。その後のAさんは、転職を繰り返します。収入が安定しないので、マンションのローンを返済できず、マイホームを売却することになりました。妻に対しては、うまくいかない愚痴をこぼし、いらだちをぶつけ続け、とうとう妻からは、「こんなはずじゃなかった」と、離婚を突きつけられてしまいます。
その後、また喜神が巡ると、元々は優秀なAさんですから、わりとたやすく仕事ぶりが認められたり、信頼されたりすると思います。ですが、それが当たり前だと思うようでは、忌神が巡った途端、また大きく崩れてしまうでしょう。
Aさんの話はフィクションで、かなり誇張していますが、喜神がたくさんある命式の人は、行運にも喜神が何年も巡ると、うまくいくことが当たり前になり、苦労をしないので自分を顧みる機会もないため、甘い考えのまま忌神運に入った途端、忌神の良くない作用に見事に飲まれてしまうこともあるということです。

忌神がたくさんある命式だから苦労ばかりの人生になるとは限らない

例えば命式に忌神がたくさんあるBさんという男性がいたとします。子どもの頃は、人としゃべるのが苦手なのであまり学校が楽しく思えず、勉強もスポーツもやってはみるもののぱっとせず、先生や両親には何かと注意されがちなので、とにかく目立たないように過ごしてきました。親から大学は出ておけと言われて入学したものの、就活時期に体調を崩してうまくいかず、仕方なく大手飲食店の厨房でアルバイトを始めました。要領があまり良くないので同僚にいろいろ言われてつらい思いもしましたが、真面目にこつこつ仕事を覚えて、何年もかけて全てのメニューを調理できるようになりました。
20代後半に、行運に喜神が巡り始めました。喜神が巡ると良い評価をされたり、良い出会いがあったりします。そんなときBさんは、新規店舗に移動することになりました。移動先では厨房の新人バイトさんに指導をすることになったのですが、子どもの頃、先生や両親からあれこれと注意されて嫌だったことを思い出したBさんは、相手を萎縮させないようにしようと心がけました。人と話すのが苦手なので、自分のやることを見せて質問に答えるようにし、バイトさんの様子を見て丁寧に指導していると、それが功を奏し、バイトさんたちからの信頼を得ることができました。そのうち店舗から評価され正社員になり、職場で出会った女性と結婚しました。
行運にはまた忌神が巡ることもあります。Bさんは、もともと自分に自信がなく、報われないことにある意味慣れているので、やっぱり駄目だなと卑屈になるかもしれませんが、子どもの頃から苦しみながらも一生懸命生きてきたので、喜神が巡ったときに、頑張りが報われたり、チャンスをつかむことができると思います。
こちらもフィクションで、だいぶ誇張した例ですが、命式に忌神がたくさんあって、行運に忌神が巡っても、人生に悲観せずに努力をしていれば、思いやりや忍耐力、共感する力が備わって、他者や環境への感謝の気持ちを持っているので、喜神が巡ったときには普段の努力が一気に認められたり、チャンスをつかめるということです。

とはいえ忌神にはご注意ください

誰でも忌神が巡っているときは、悲観的になりやすく、判断力が低下し、さまざまな誘惑に流されやすく、間違ったことをしてしまう可能性が高くなります。心が弱り、自信をなくしたり、やる気をなくしたりします。弱っているときは攻撃の対象にもなりやすいので、理不尽なハラスメントやいじめに遭うこともあります。逆に弱い自分を守るために虚勢を張って、周囲に当たり散らすこともあるので、自分がハラスメントやいじめをする側になることもあります。
「私、そんなことしないわよ」と思っているあなた、自分が無意識に周囲に対して不愉快な言動をしていることに自分で気づける人はなかなかいないと思うんです。例えば夫が不愉快な言動ばかりしてくると思っているとき、実は自分自身が先に不愉快な言動をしているせいで、ご主人が不機嫌になっているのかもしれませんよ? だって自分が毎日絶好調でご機嫌なときは、夫が少々不愉快なことを言っても、さらっと流せるでしょう? でも、あなたと夫の両方が忌神の運気に入っていたら、夫婦関係はどんどん冷えていくかもしれません。

そういう忌神が巡る時期が、中国式四柱推命で分かります。もちろん喜神が巡る時期も分かるので、いつチャンスが巡ってくるかも分かります。
喜神も忌神も、どれくらい影響力があるものなのか、どれくらいの期間巡るのか、いろいろな条件を考慮しながら、本当に良い時期、良くない時期を判断できるのが中国式四柱推命です。
◆参考 中国式四柱推命とは?
◆参考 格局